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乾くだけじゃない、最近のドライアイ

最近明らかになった新しいタイプのドライアイ「BUT短縮型ドライアイ」

ドライアイはその言葉から、“目が乾く”というイメージがあるかもしれませんが、最近の研究から、涙が十分出ている人でもドライアイである可能性があることがわかってきました。それが、目が乾いていないタイプのドライアイ:「BUT短縮型ドライアイ」です。
パソコンなどの作業をすることが多いオフィスワーカーや、コンタクトレンズをつけている比較的年齢の若い方の間では、男女問わずこの新しいタイプの「BUT短縮型ドライアイ」の患者さんが増えています。
従来のドライアイの患者さんは、高齢の女性に比較的多いという特徴がありましたが、このように、「BUT短縮型ドライアイ」の患者さんの特徴は、従来のドライアイの患者さんとは全く異なっているのです。

涙の「量的異常」と「質的異常」

ドライアイは単に目が乾くという病気ではありません。ドライアイでは、涙の状態が異常になってしまうために、「目が乾く」、「目がゴロゴロする」、「目が痛い」などの症状が生じてしまうのです。
この涙の異常は大きく2つに分けられます。1つは涙そのものが減ってしまう「量的な異常」、そしてもう1つは、涙の性質が変化し、悪くなってしまう「質的な異常」です。

眼球の断面図


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涙の「量的な異常」

涙の「量的な異常」は、涙の量が十分でないというという異常です。涙が十分に出ないために目の表面が乾いてしまい、ドライアイの症状を生じてしまいます。 この「量的な異常」により生じるドライアイを、「涙液減少型ドライアイ」と言います。

「量的な異常」の検査法

涙の「量的な異常」を検査する方法として、シルマー試験法という方法があります。

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涙の「質的な異常」

涙の「質的な異常」というのは、涙の性質が変わってしまうという異常です。このため涙の働きが不十分になってしまい、ドライアイの症状を生じてしまいます。
この「質的な異常」により生じる一部のドライアイが、「BUT短縮型ドライアイ」なのです。

「質的な異常」の検査方法

涙の「質的な異常」を検査する方法として、BUT検査という方法があります。
下図のように、健康な目では涙が均等に目の表面を覆っていますが、涙の「質的な異常」がある場合には涙の状態が不安定となってしまうため、涙が均等に目の表面を覆えなくなってしまいます。
BUT検査はこのような涙の安定性を測定する検査で、目を開いてから目の表面を覆っている涙の膜が破壊されるまでの時間(Breakup Time:BUT)を測定します。なお、BUT検査は5秒未満が異常値とされています。
「BUT短縮型ドライアイ」という言葉は、このBUT検査からきている名前で、涙の量が正常(涙の「量的な異常」はない)にもかかわらず、BUTのみが短縮してしまっている状態のドライアイのことをさしているのです。

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涙の安定性に重要な役割を果たしているムチン

涙目の表面を覆っている涙は、油層、水層、ムチン層の3層構造を成していますが、この涙の中に含まれる物質であるムチンが、涙の安定性、つまり涙の「質的な異常」と関わっていることが最近の研究からわかってきました。
下図のように、正常な状態では涙はきれいな3層構造を成していますが、涙の中のムチンの性質が変化してしまうと、涙が不安定になってしまい、目の表面を覆う涙の膜が壊れやすくなってしまうのです。つまり、「BUT短縮型ドライアイ」は、涙に含まれるムチンの状態が異常になって起こるということが原因の1つとして考えられています。

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